トルコ、2021年11月8日
トルコに来て1週間過ぎた。
この1週間でいろんなことがあった。すでに疲れた。でもまだまだやるべきことがある、とこれまでにないほどエンジンはかかっている。
10月31日
到着
着いてすぐにオルチュンとバスで再会する。
空港から中心街に向かうバスから見える風景は殺風景で、なんだか懐かしかった。
ビルにかかっているいくつものトルコの国旗が、ここはトルコと主張してくるようだった。
オルチュンはレヴェントでバスを降りて、ベシクタシュでファトマと会った。
何もかもが素晴らしいと思った。海が黄色い夕日に照らされていた。海のむこうにモスクが見えた。
ファトマと家に行く前にアーヘンキでお茶。
懐かしい。
家に帰ってすぐ外に出て、ファトマの友達トゥルガイと3人でご飯をたべてお茶。
トゥルガイもジェッラーヒーの人らしい。
何も事前に知らされてなかったので2人は恋人かと思ったけど、後で聞いたら違うらしい。
(わたしの存在がふたりの距離感を少し変えてしまった可能性はある)
トゥルガイの話は少しつまらなかったが、この友人同士の掛け合いを見てる間、トルコに来たという実感がものすごくわいてきた。
そして、ファトマがテタthetaヒーリングというものを駆使してセラピストとして本当に成功しているのを知った。
すごいルームメイトだ。
11月1日
ファトマが作ってくれた朝ご飯がすごく美味しかった。
夕方にお風呂。
そのあとフェレキが家に来てくれた。
Yermde duramadım bütün gün akşam olsun istedim.
かわいい...
新しく仕事を始めたこと、家を探していること、ルームメイトとうまくいってないことなど。
夜にトゥルガイとヒュセインが加わる。
夫婦別姓のことなどで若干雰囲気が悪くなる。
トゥルガイになぜ怒ってるの?と言われる。
男女平等が成立してない現世では、何か文句を言うとフェミニストと言われて問題を矮小化される。理不尽だ。
みんなが帰ってからファトマと話す。少し落ち着いてから寝る。
11月2日
ペルシア語の授業、そのあと大学に行く。
先生たちと少し話すもあまり時間がなかった。
夕方にTuran Koç先生の授業。
芸術論。
俳句についてTuran先生と授業前に話せたのがうれしかった。
わたしがこちらの詩について語り、できるかぎり正確な翻訳をするには、まだまだ学ぶことがあるとのこと。激励される。
芸術作品の背景には神秘体験がある、ということ。その瞬間をとらえられるか?
授業が終わったあと、日本人の留学生せいこさんとも知り合い、イマジョと3人でウスキュダルでクンピルを食べた。
そのあとアーヘンキでお茶。
またトゥルガイとヒュセインもきた。
そろそろ無理になってきたとイマジョにも伝える。トルコの男、わたしの神経にさわる。
11月3日
先生に誘われたのでイマジョと一緒にマルマラ大学のシンポジウムへ行く。
ギョズテペのキャンパス、まるでオスマーニエと錯覚を起こした。この点で完全にイマジョと通じ合う。
サロンには会いたくなかった人がいて、少しパニックになってしまった。予想はしていたけど。そのあとなんとか考えないようにがんばった。
話は一般的な、百科事典的知識しか聞けなかった。先生も気に入らない、と少し怒っていた。
ユヌス・エムレ、メヴラーナはヒューマニスト。それが何?と先生は言っていた。
午後にはアフメト・ヤシャル・オジャクが登壇予定だったが、結局来なかった。
なのでイマジョとカドゥキョイにでも行こう、となった。道中ソフラでの経験を聞く。
カドゥキョイでソーダの種類がすごい店に行ってサラダとソーダを注文。
写真の話などをする。
そのあと、山登り好きな人が行く店などへ。
夕方フェレキと合流。
わたしの服選び、それからベイランチョルバスの店へ。
食べながら、いきりっきの話。みんな涙が出るほど笑う。幸せな時間。
帰りはバス。荷物が重くて大変だった。
11月4日
ペルシア語のあとまた大学へ。
授業終わった後、1時間ファトマとコーヒー。彼女の家族の話。
おばあさんの話、絶対形にして残した方がいいと思った。
先生と面談。3時間くらい。
研究相談や今後の予定などを話す。
先生から歴史をちゃんと勉強した方がいいと強く念押しされる。
わたしのやりたいことはよく分かるが、他の先生ときちんと話した方がいいということも。
わたしのテーマや視点にかんしては先生からの反応もよくて安心した。でもこれからやらなければいけないことは死ぬほどある。
先生と別れるころには外が真っ暗になっていた。
そのままバスで降りて、ファトマたちと合流。メリヒと再会。相変わらずだった。
家にすぐ帰りたかったけど、メリヒとも久しぶりにあったし、メリヒのやさしい気持ちも無視できなかったので一緒にお茶することにした。
でもやっぱりトゥルガイが無理だった。
本当にずっと不快だった。明らかに態度が悪くなってしまい、ファトマの気分を害してしまったかもと後で申し訳なくなった。
2人が恋人になってくれたらなんでも許せる、と思った。でもトゥルガイの女性に対する態度が本当に気に入らなくて、不愉快だった。
帰り道、トゥルガイが気に障ったの、とファトマに聞かれたが、その場では、ちがうよと答えた。
でも家に帰ってから全てを正直に話した。
シンポジウムで見てしまった人の話もした。これまでのこと全部。
それからトゥルガイの話をした。これからは2人を会わせないようにするとファトマは言ってくれた。
あなたはわたしにとって今一番大切な友達だから、とファトマは言った。なんでも正直に話すべきだとわたしも思った。
安心して眠れた。
11月5日
先生がアポイントメントを取ってくれたので、IRCICCAへ行く。イェクターと会う。
素晴らしい施設。
食堂でほうれん草をゆでたものの上に目玉焼きがのっけてある料理を初めて食べた。
イェクターは16世紀末期のウラマーとスーフィーの関係みたいなテーマで博論を準備しているとのこと。本当に彼女の勤勉さと計り知れない能力に心から尊敬する。本当にすごい人だ。
食べ終わってからツアーをしてくれた。
図書館の使い方やどんな資料があるかなど、丁寧に教えてくれた。カリグラフィーのコレクションがすごかった。
彼女のオフィスで少し話してから、14時半くらいに出た。また来ようと決めた。
そのあとMVTに行った。
ヴェジヒさんとおしゃべり。政治と宗教の話。
この人だけはなにを話しても絶対に安全だなと毎回思う。本をまた注文しようと決めた。
帰りにスルタンアフメットとギュルハーネの公園に寄る。エミネさんとの思い出を思い出していた。美しい国。とうもろこし食べたかった。
エミノニュで買い物してから帰る。
ウスキュダル行きの船、欠航。マルマライへ。
激混み。さすがにしんどいと思う。
帰宅後、ファトマは夜トゥルガイとでかけた。
昼間はヒュセインと会ってトゥルガイについて話したらしい。
どうなるんだろう。見守るしかない、と思う。